オステオパシーの考え方
今の医学では、からだは何千何万という互いに無関係のシステムからなると信じられています。
西洋医学の仕事がモデルにしているのは建築工事である。電気の配線のトラブルを大工を読んでも直せない。そんな時は電気技師を呼ばなくてはならない。
内科医に行って心臓が異常だと診断されると、今度は心臓専門医のところに行かなくてはならない。
胃に異常があれば消化器専門医に行かなくてはいけない。でも、専門医は患者の全身をほとんど診ることはありません。そのため症状は緩和しても体調を崩した本当の原因を見逃すことが少なくない。
オステオパシーでは、ホリスティック(全体論的)でカラダを診ていきます。それは、人間はたくさんのものが集まって出来ているものだと考えているからです。
内臓、神経、血管、筋肉、骨などがすべて繋がりあっていて、どれひとつがバランスを崩しても健康を維持することは出来ません。
オステオパシーが1番大切にしているのは、健康の基盤がさまざまな身体システム間の正しい関係の維持、バランスが整った状態と考えています。
オステオパシーは、カラダには自然に治る力があり、その力が低下することで体調が崩れると考えています。そしてオステオパシーの施術で不調が改善しているわけではなく、施術が終ったあとにカラダ自身が治すと考えています。
一般的な調整(整体)法はやり方(テクニック)が決まっていると思います。
しかし、オステオパシーは、やり方はなんでもいい。と考えています。
何でもよいと書くと誤解を招くかもしれないですがオステオパシーでは、「このやり方をしなさい」とていうのがないです。
では、オステオパシーは、何をするの?と思いますね。
オステオパシーは、やり方ではなく、哲学「考え方」を軸に調整(整体)をしていきます。
健康な状態に戻れない原因がカラダにあるから、その原因をどんなやり方でも良いから取り除き、後は本来あるカラダの力で健康な状態に戻ると言った考えだと私は考えています。
でも、やり方は、解剖の知識、カラダが持っている動きなどをきちんと理解して行うことが前提です。
闇雲に調整しているわけではありません。ですから、スティル先生は、調整のやり方を教えることはしなかったそうです。
一般的に、腰痛があったら腰の調整をすると思います。
オステオパシーでは、カラダが正常に動くことが出来ない所、体のバランスが崩れた所を探し調整をするという考え方です。
どうやって原因を特定するか?
それは、カラダの正常な所が分かれば、異常な所が特定していきます。
病気の原因は、人によっては様々です。
もし、原因が同じであればどんな人も同じ調整で良くなるはずです。
しかし、調整しても良くなる方もいれば、まったく変わらない方もいます。
オステオパシーは、患者さんのカラダ全身を評価、検査して、カラダの不調の原因を探し、そこに調整を加えます。そして、あとは自然の力(自然治癒力)が健康に導いてくれると考えます。
あと、私が考えるオステオパシーの特徴は人間を1つのシステムとして考えている点です。
サッカーの試合をしています。選手の1人が疲れて動きが悪くなってきました。その選手の穴を埋めようとほかのメンバーが頑張っているのでチームとしては、大きな問題はなく、試合は進んでいます。
ところが時間の経過とともにほかの選手が疲れて動けなくなってきました。でも、選手交代の枠は、使い切り選手交代は出来ません。それでも、試合はまだまだ後半に入ったばかり、最初に動きの悪かった選手は、まだ動きが悪く、その穴を埋めようとほかのメンバーが頑張っています。
しかし、疲れのせいで1人の選手が怪我をしてしまいました。2人が思うように動けなくなったチームは、更に1人1人の負担が大きくなってしまいました。
その結果試合は、散々な結果で終了しました。
ここ言うチームは、人間のカラダと考えてみて下さい。チームのメンバーは、細胞などのカラダの1部になります。
試合の流れは、カラダの働きとして考えて下さい。
私たちのカラダは、パーツパーツの寄せ集めでバラバラではなく、すべてが繋がっていて協力し合って動いています。
それが協力し合わないとカラダに異変がでてきます。
その時に、カラダの不調ばかりに目を向けがちですが、先ほどのサーカーチームの例えでいえば、最初の動きが悪くなった選手の影響でチームとして上手く試合が進まなくなったしまいました。
しかし、サッカーの詳しくない方や好きな選手ばかりに目がいっている方は、動きの悪い選手の事に気がつかないと思います。
それと同じように私たちのカラダも同じで、カラダの不調(痛みやしびれ、内臓の不調など)ばかりに目がいき、カラダの不調の原因がないかを知らない人が多くいます。
実は、カラダの不調の原因の存在を知っていないことが、本当の問題なのかもしれません。
今までと違う考え方を受け入れることや、科学的でないことを多くの方は嫌う傾向がありますと思います。
こんなことを言っている私も昔はそのような考え方でした。科学的でないことや目に見えない現象などを嫌っていました。
でも、科学的に証明したもの、目に見える現象で解決できない事柄の方が多く、また、昔の人が経験から受け継がれてきたものの方が効果を上げていることに気がついた時から考えが少しずつ変わってきました。
まだまだ、現代科学で私たち人間の事は分からないことだらけです。それを今の科学や目に見えるものだけで判断できないはずだとわたしは考えます。カラダが良くなった現象から答えを見つけていく方が理に適っていると思います。
オステオパシーでは「必ずしも、カラダの不調の原因は、カラダの不調がある所にない」という考え方でアプローチしているので色んなカラダの問題ある方に対応できる調整方法になります。
●本の紹介
・癒す心、治る力
・いのちの輝き
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